リズムの異なる声部が同時に奏されること
クロス・リズムともいう
中学1年生のAさんが取り組んでいるドビュッシー作曲の『アラベスク第1番』
とても美しい曲でCMでも使われたり、ピアノを弾かない人にも耳なじみのある曲だと思います
この曲はいたるところにポリリズムが使われています
聞いてみてきれいな曲だな~と思って弾いてみると「えっ!」となってしまう生徒さんが多いのですが
割り切れていないようできちんと割り切れているということを↓のように説明します
赤〇の部分を右が弾き青〇の部分を左が弾くということになります
練習方法としてはメトロノームで16分音符を刻み、机上で右手は赤の部分・左手は青の部分を叩きます
最初は片手ずつやってみてから両手合わせるといいと思います。
大切なことは、ただ楽譜の上下を合わせるのではなく、右手は1拍を3つに、左手は一拍を2つに感じるということです。
机上でのリズム打ちである程度感覚をつかんだら、ピアノでゆっくり弾いてみます。
実際の速さで一拍を6つに刻んで感じるのは難しいですが、右3つ左2つまたその逆というポリリズムの面白さを体感できれば◎です。
楽曲を表現する上で、「呼吸」「ゆれ」「ため」など大切なことがたくさんあります。ですから上記のある意味機械的な練習は、あくまでも「練習」です
ただ、ポリリズムが出てきたときに、「なんとなく」とか「いきおいで」弾けばいいというのではなく、理解した上で演奏表現に繋いでいって欲しいと思います