私が子どもの頃、ワークブック的なものをした記憶がありません
ですから、全音・半音・音程・・・など特別意識することなく教本がどんどん進んでいきました。
”調”というものを意識したのが、小学校高学年で合唱部の伴奏に選ばれた時でした。合唱部の練習の始まりは、きまって発声練習で、発声練習のための簡単なフレーズを半音ずつ上がったり下がったりしていくという実践の中で”調”を認識しました。
そして楽典をきちんと学んだのは、大学入試のために高校生の時でした。それから大学で、和声や対位法・楽曲分析など学びましたが、正直私にとって演奏する上での生きた楽典ではありませんでした。
それから時を経て、我流でコード弾きやアレンジをするようになり、もっと深めたいとジャズの理論を学びました。
その頃からクラシック曲に取り組んだ時、それまで学んだ理論的なことがやっと結びつき楽しさがグッと増し、クラシック・ジャズ・ポップス・・・音楽を深めるためには楽曲分析は欠かせないことだと思うようになりました。
レッスンする上でいつも思うことは、楽曲演奏するための生きた楽典を伝えたいということです。
理論がいくら分かっていてもピアノは弾けません。逆に理論が分かっていなくてもピアノを練習すればは弾けます。でもしっかりとした理論の上で演奏ができれば、それはより深みのある演奏になると私は思います。
ということで、私がよく使っている楽典ワークブックは
バスティンピアノベーシックスセオリー(楽典ワークブック)
全調メソッドで知られているバスティンシリーズの楽典ワークブックです。
プリマーからレベル4まであり、机上で書いたり学んだりするだけではなく、書いた課題を短い曲で練習し確認できるようになっています。
どの教材も100%完璧なものはありませんが、私の目指す生きた楽典に近いと思い生徒さんにお勧めしています。